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投資のヒント 「2018年の市場動向の振り返りと2019年の展望」

2019年01月08日

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米中貿易摩擦や世界景気減速への懸念から、多くの主要国の株価は下落

 2018年は株式投資には厳しい1年となりました。

 米国経済は大規模減税などを背景に高成長、好業績が続きましたが、中国経済は政府の過剰債務削減方針を受けて成長率が鈍化しました。また、夏場以降は関税引き上げの応酬など米中の貿易摩擦問題が激化し、先行きの世界景気減速懸念が高まりました。こうした中、国内株式新興国株式先進国株式は、何れもマイナスの収益率となりました。

 債券市場は、米国で段階的な利上げが継続されたことや米長期金利上昇を受けて、先進国債券新興国債券の収益率はマイナスとなりました。

 米国の長期金利は10月までは上昇基調が続きましたが、11月以降は先行きの利上げ打ち止め観測が高まったことから上昇が一服しました。欧州では、英国のEU(欧州連合)離脱問題、イタリアの財政問題などを背景にこれらの国の長期金利が上昇した一方、ドイツの長期金利は低下するなど、まちまちな推移となりました。

 国内債券は、日銀が7月末に金融政策を修正し長期金利の変動容認幅を拡大したものの、年末にかけては欧米金利の影響を受けて長期金利が低下したことから、年間でプラスの収益率となりました。

 国内REITは、内外金利の低下や国内株式の伸び悩みを背景に利回りの高さがあらためて評価され、最も上昇しました。

各資産の年間収益率(円ベース)

【各資産のインデックスについて】
 国内株式:TOPIX(東証株価指数、配当込み)
 先進国株式:MSCIコクサイ・インデックス(配当込み)
 新興国株式:MSCIエマージング・マーケット・インデックス(配当込み)
 国内債券:NOMURA-BPI総合
 先進国債券:FTSE世界国債インデックス(除く日本)
 新興国債券:JPモルガン・ガバメント・ボンド・インデックス-エマージング・マーケッツ・グローバル・ディバーシファイド
 国内REIT:東証REIT指数(配当込み)
 海外REIT:S&P先進国REIT指数(除く日本、配当込み)
*当該日の為替データを基に三井住友トラスト・アセットマネジメントが円換算しています。その他は円ベースです。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成

2018年の株式市場について

 2018年の株式市場は一部の新興国を除いて総じて下落しました。

 米国市場では好業績や高水準の自社株買いを背景に主要株価指数が過去最高値を更新する場面があったものの、10月以降、長期金利上昇や貿易摩擦による米企業業績への悪影響などが意識され、大型ハイテク株が調整色を強めました。欧州市場では政治リスクの高まりに加えて、中国景気減速による輸出の伸び悩みや自動車関税などを巡る米国との貿易摩擦への懸念から景況感悪化が続き、株価の重石となりました。

 日本市場では世界景気の減速懸念が高まる中、海外投資家の大幅な売り越しが続き、株価は下落する展開となりました。

 新興国では新大統領のもとでの経済改革への期待が高まったブラジル市場世界的な貿易摩擦の強まりが懸念される中、低い輸出依存度が評価されたインド市場が上昇しました。一方、中国市場は米国との貿易摩擦激化による景気減速や中国からの資金流出への懸念から軟調な推移が続き、上海総合指数は年間では2割以上下落しました。

2018年の主要株価指数の騰落率(現地通貨ベース)

【各国の株価指数について】
 ブラジル:ボベスパ指数
 インド:ムンバイSENSEX指数
 インドネシア:ジャカルタ総合指数
 米国:ダウ・ジョーンズ工業株価平均(NYダウ)
 ロシア:RTS指数
 日本:日経平均株価(日経225)
 英国:FTSE100指数
 ドイツ:DAX指数
 中国:上海総合指数
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成

2018年の為替市場について

 2018年の為替市場では、対円で米ドルが小幅な下落にとどまった一方、新興国通貨の弱さが目立ちました。

 トルコ・リラは対外債務の悪化に加えて、米国との政治対立、中央銀行の信認低下など懸念要因が重なり、対円で2017年末比で30%以上の大幅下落となりました。また、大規模ストによる景気減速や大統領選挙を巡る政局混迷への懸念が高まったブラジル・レアルも、一時対円で過去最安値圏に下落しました。このほか、米利上げ継続や米長期金利上昇を背景にインド・ルピーなど経常赤字国通貨が軟調に推移しました。

 ユーロはECB(欧州中央銀行)が金融政策の正常化に慎重との見方から売りが先行、年後半はユーロ圏での政治リスクの高まりや景況感指標低下から上値の重い展開が続きました。英ポンドは、合意なきEU離脱への警戒感から弱含みました。米ドルは米国経済の相対的な強さや日本企業によるM&Aや対外投資の動きから円安・米ドル高となる局面が見られたものの、年末にかけてはリスク回避機運が高まり、円高・米ドル安となりました。

2018年の主要通貨(対円)の騰落率

(出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成

2019年の経済・市場動向は?

●米国の成長率は減速するが、相対的な米経済の優位性は変わらず

2019年の米国は大規模減税の効果が薄れるものの緩やかな成長が続くものと予想され、引き続き世界経済のけん引役になると期待されます。関税引き上げや米ドル高が製造業の重石となるものの、雇用や賃金の改善から消費マインドは堅調であり、足元の企業景況感は底堅く推移しています。

●欧州はユーロ圏の金融政策正常化や英国のEU離脱の行方、日本は消費増税が焦点に

2019年早々に最大の注目点となるのが、2019年3月末の期限が間近に迫った英国のEU離脱問題の行方です。「合意なしの離脱」については、金融市場では最終的には回避されると期待されています。日本は10月の消費増税が最大の注目イベントです。

●株価指標の割安感が一段と強まる

2018年12月の株価急落を受けて、株価指標の割安感が強まってきています。国内株式を中心に2019年は材料次第では株価が活気づく場面も期待できそうです。年間の想定レンジは下記の通りです。

【ご参考】株価予想レンジ

※2019年予想レンジは三井住友トラスト・アセットマネジメント作成
(信頼できると判断したデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成)

※上記は過去のデータであり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。

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