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企業と生物多様性

生物多様性とは

生物多様性とは、地球上に生息する「多種多様な生きもの」とそれらの「つながり」のことです。地球上にさまざまな生きものが存在し、それぞれが大切な役割を担い、お互いに影響しあってバランスを保つことで生態系が健全に保たれています。生きものの種類が減ると生態系のバランスが崩れ、自然の資源が失われることにつながります。
私たちの生活は、食糧、水、燃料、繊維、木材、薬にいたるまであらゆる原材料や燃料を自然の資源に依存しています。人間は自然を利用して文明社会を作り上げ、科学や技術の進歩は私たちの暮らしを豊かで便利にしました。しかし、同時にこれまで自然環境に対して大きな負荷を与え続けてきました。自然の資源は有限です。このまま自然にダメージを与え続ければ、生態系はどんどん崩れていき、その一部である人間が生存していくことも危ぶまれます。

生物多様性 生きものの多様性には3種類あります。1.生態系の多様性、2.種の多様性、3.遺伝子の多様性

今、これまでにないスピードで種の絶滅が進んでいます。失った自然を元の状態に近づけるには莫大な時間と労力がかかります。人間が豊かな生活を持続していくためには、生物の多様性を損なわないように上手に利用し続けなくてはなりません。

開発・動植物の乱獲、里地里山の手入れ不足、外来種の持ち込み、環境汚染・地球温暖化などにより、生物の生息地が脅かされます。1年間で絶滅した生物種の数は約40,000種になります。

生物多様性とCOP10

国際社会は、これまで生物多様性問題には強い関心を抱いてきました。生態系の極めて豊富な湿地を守るための「ラムサール条約」や絶滅の恐れのある野生動物の国際取引に関する「ワシントン条約」などが締結されました。しかし、生物多様性問題において国際的にもっとも重要な条約は、1992年のリオ・デジャネイロで開催された地球サミットから署名が開始された生物多様性条約です。条約の締約国会議(COP:Conference of Parties)は2年に一回開催されおり、2010年10月に第10回の締約国会議(COP10)が愛知県名古屋市で開催されたことで、日本でも関心が大変高まりました。

COP10には179の締約国、関連国際機関、NGO等から13,000人以上が参加し、12日間にわたって活発な討議が行われ、遺伝資源へのアクセスと利益配分(ABS)に関する名古屋議定書と、2011年以降の新戦略計画(愛知目標)が採択されるなど大変大きな成果が上がりました。特に先進国と途上国が激しく対立した名古屋議定書は、最終日の未明に議長提案が採択されました。また、日本の里地里山をモデルに、世界各地に自然条件と社会条件に適した自然共生社会を実現させるSATOYAMAイニシアティブもスタートしました。

生物多様性と経済

人類は生物多様性から計り知れない恩恵を享受しており、このような恩恵は生態系サービスと呼ばれています。

サービス機能
供給サービス 食品、原材料、エネルギー資源などを供給する機能
調整サービス 気候の調整、洪水も抑制、廃棄物の分解・無毒化などの機能
文化的サービス レクリエーション、知的な刺激などを提供する機能
基盤サービス 水と空気の浄化、土壌形成など生息環境を形成する機能
保全サービス 資源利用の確保などに資する機能

これらの生態系サービスは、人類に莫大な経済的な便益をもたらしていると考えられますが、市場で取引されている価値ではないため、それらを定量的に計測することは困難です。しかし、例えば東京などで問題になっているカラスの増加は、都市化によりカラスを捕食するタカなどの猛禽類が駆逐された影響が大きいと言われています。また、日本各地で広がる鹿による被害は、ニホンオオカミが絶滅していなければある程度抑制できていた筈です。

現在、世界では、生物多様性と生態系サービスの経済的な便益を明らかにし、政策決定などに有効に活用することを通じ、それらの保全を図ろうという動きが活発になっています。このような取組みの中核となっているのは、「生態系と生物多様性の経済学」(TEEB)プロジェクトです。TEEBはCOP10において最終報告書が発表し、大きな反響を呼びました。企業が生物多様性をビジネスとして追求していく上でも、TEEBの研究は大いに参考になります。

企業と生物多様性

地球温暖化と並ぶ2大環境問題と呼ばれる生物多様性に対し、社会の関心が高まり、政策対応や国際的な枠組み作りが進む中で、企業による取り組みが促進されることが考えられます。生物多様性は、あらゆる企業活動の土台です。生物多様性の危機は企業に対しても多大な影響を与えると同時に、新たなビジネスチャンスを生みます。企業にとって、生物多様性は今後無視することのできない取り組みの領域になっていくと言われています。

企業の生物多様性問題に関する取り組みの例とその効果

生物多様性保全に配慮した経営を行い、専門性・技術を有する企業は、中長期的には収益獲得機会が増大し、企業価値の向上が期待されます。

生物多様性に係るリスクの低減→収益獲得機会の増大→企業価値の向上

企業参画の国際動向

国際的な枠組みとして、企業等の生物多様性問題に対する積極的な関与を求める決議が行われたのは2006年にブラジルで開催されたCOP8(生物多様性条約第8回締約国会議)です。さらに、この流れは2008年にドイツで開催されたCOP9に受け継がれ、ドイツ政府が主導し「ビジネスと生物多様性イニシアティブ」が提唱され、世界の34社がリーダーシップ宣言に署名(日本からは9社)しました。
2010年10月名古屋で開催されたCOP10では、日本の経済界が主導する形で、生物多様性の保全および持続可能な利用等、条約の実施に関する民間の参画を推進する「生物多様性民間参画パートナーシップ」が発足しました。

なお、ビジネスと生物多様性イニシアティブには三井住友信託銀行も署名しており、世界のリーダー企業の一員として、グループとして積極的に取り組んでいます。

企業の生物多様性への取り組み
企業の生物多様性への取り組み事例を生物多様性企業応援ファンド(愛称:生きものがたり)の月報でご紹介していますので、ご覧ください。
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