銘柄とは企業であり、企業とは人。社債一つに、多くの人の想いがつながっている。

アナリスト/入社4年目
増田しおん SHION MASUDA

どこか大学の研究室に似た雰囲気。長期的視点に立ってじっくり相場を分析し、投資判断を行う資産運用会社の企業姿勢に興味を抱いた。

入社の理由は何ですか? 現在どのような仕事に携わっていますか?

私は大学・大学院において、化学工学を専攻していました。周囲には特定の開発分野に特化した技術者やメーカーの開発部門を目指す人が多い中、私は論文などを通じて未知の技術を知ることに楽しさを感じていました。そんな私が資産運用業界を志望した理由は、資産運用会社のアナリスト業務が、幅広い分野の技術開発情報に触れながら、大学・大学院で培った分析力を活かせる仕事であると知ったことがきっかけです。いくつかのインターンシップを経験する中で、長期的な視点に立ってじっくり相場を分析し、投資判断を行う資産運用会社の企業姿勢に興味を抱きました。また、投資判断だけでなく投資家の立場からエンゲージメントを行い、投資先企業の価値向上にも貢献できる点にも大きな魅力を感じました。
中でも当社は、若手を積極的に運用フロントに登用している点や、大学の研究室に似た落ち着いた雰囲気を感じられたことにも強く惹かれ、最終的に当社への入社を決めました。

現在はクレジットアナリストとして社債発行企業の分析業務に携わっています。アナリストの仕事は、ファンドマネジャーが投資判断を行うために必要な情報を収集・分析し、提供することです。決算書を用いた企業分析だけでなく、社債を発行する企業の財務部に直接取材を行い、今後の経営戦略や工場新設などの投資行動、資金調達の方法を細かく調査します。これらの情報をもとに、ファンドマネジャーの投資判断に必要な資料を作成します。

決算書の数字を冷静に分析しつつ、最後的には人との対話を通じて深く理解できることもある。だからこそアナリストは面白い。

どのようなことに仕事の難しさややりがいを感じますか?

私は以前、株式投資とは銘柄や株価の推移を見て売買し、利益を得る仕事だと思っていました。もちろんそういう一面もありますが、アナリストとして企業への取材を通じて得た気づきは、「銘柄とは企業であり、企業とは人である」ということです。企業は一人ひとりの夢や挑戦によって形作られ、その成果や評価が銘柄として反映されます。「社債を発行するという一つの企業行動には、多くの人の想いや努力が結びついているのだ」と実感しました。このように、数字だけでなく対話を通じて得た人の想いに触れることもこの仕事の魅力の一つだと思います。

その上で難しさを感じるのは、アナリストには人の想いに左右されずに冷静な分析能力が求められる点です。社債発行企業が発信するポジティブな情報を鵜呑みにするのではなく、その情報のどこにネガティブな要因やリスクが潜んでいるかを、国内外の経済動向やトレンドと照らし合わせながら洞察する能力が必要です。どうすれば、社債発行企業からより深い情報を引き出せるかを考え、取材を進める。このように冷静に数字を分析しつつ、最終的には人との対話を通じて深く理解することができること。それがあるからこそ、アナリストの仕事は面白いのだと思います。

先輩方のように、もっと社会の動きに視野を広げ、業界や企業の次を洞察する
アナリストとして成長したい。

今後のキャリアビジョンを教えてください

経験の長いアナリストの取材に同席すると、質問を投げかけながら「例えば、同業他社ではこのような行動をして企業価値向上に成功しています」といった事例を提示し、より深い質問や回答につなげる場面をよく見かけます。アナリストとしての引き出しが豊富であり、また、先方も深いところまで語ってくれるほどの信頼関係が築かれているのだと実感します。先ほど「最終的には人との対話を通じて深く理解する」と言いましたが、まさに最後は相手との信頼関係が重要なのです。

そういった意味で、私は1年半、アナリストとして経験を積んできましたが、まだまだ未熟であると感じています。アナリスト間で行う会議の際にも、例えば、企業買収などのニュースをチェックし、それが担当業界や企業にどのような影響を与えるか、リスクを見極めていたかを先輩から指摘され、気づかされることが多くあります。「決算の数字だけでなく、もっと社会の動向に視野を広げて業界や企業の次を洞察できるようにしなければならない」と感じています。私の目標は、こうした洞察力に磨きをかけ、企業価値の向上にも貢献できるアナリストに成長することです。

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