三井住友トラスト・アセットマネジメント

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春山昇華の豊健活教室

どうなる金利と株 リーマンショック後の30年を読む

第16回 借金は企業の“しもべ”

2019年03月29日

企業が手金(創業者の自己資金+株式で調達した資金)だけで経営することはほぼありえない。短期の運転資金、長期の設備投資資金などを借入金(ローンや債券など)で調達する。
借入金を使ってビジネスを拡大して利益を増やす、これはビジネスの教科書に「レバレッジ経営」として推奨されている経営手法である。

借入金が使える社会では、才覚があればビジネス・チャンスを掴むことができ、才覚の無い人間でも、お金を貸し出せば利息の受取という「小さな恩恵」にあずかれる。

【レバレッジ経営】

通常は「ビジネスのリターン>借入利息」という関係だから、企業経営者は借入をしてビジネスを拡大すれば利益を増やすことができる。

ビジネスのリターンの方が借入利息のリターンよりも大きいのは、ビジネスを行うリスクの方が貸付のリスクよりもリスクが高いからだ。経済の教科書には、リスクが高ければリターンは大きい、と書かれているのは、このことだ。
第14回、15回で解説した35年間のメガ・トレンドの時代を通じて起こったことは、世界の経済と貿易が拡大してビジネスのリターンは増加し、一方経費は、人件費や原材料費等の低下により、経費は減少、また、企業の借入利息も35年間の金利低下によって、企業の借入利息は減少した。

【ビジネスリターンの変化】

その結果、レバレッジ経営による利幅は大きく上昇し、企業にとっては天国のような状況が長期間継続した。それが長期の株高の要因の一つとなった。

冷戦後のメガ・トレンドの最大受益者は企業だったのだ。

今回のまとめ
世界の経済と貿易が拡大してビジネスのリターンは増加し、借入利息は減少した。
冷戦後のメガ・トレンドの最大受益者は企業だった。

第17回「企業は天国をエンジョイし、強欲へ」は、4月5日(金)に掲載予定です。
受益者は往々にして図に乗るものだが・・・

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執筆者プロフィール

春山 昇華(はるやま しょうか)
1978年京都大学法学部卒。87年から英国・ロンドンにて株式と債券による国際分散投資に従事。オフショア登録ファンドでトップの成績を記録。帰国後は、国内系・外資系の投資顧問会社などで年金基金の運用に従事したのち、投信の立ち上げと内外株式のCIOなど多彩な活躍。
個人投資家による投資立国の必要性を感じ、投資知識の普及を目指して96年よりネットで情報を提供する。現在は個人投資家を対象に春山ゼミを主宰するとともに、企業向けのアドバイスも行っている。
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