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春山昇華の豊健活教室

どうなる金利と株 リーマンショック後の30年を読む

第22回金利の決まり方(前編)

2019年05月17日

金利を決める要素は色々あるが、主には(1)信用(2)期間(3)需給という3要因である。

(1)信用
貸したお金をほぼ確実に返してくれる“Aグループ”と、返済確率が低い“Bグループ”があるとする。Bグループの何人かは返済できない可能性があるので、Aグループよりもリスクが高いと考える。そのため、Bグループへの貸出は高めに金利を設定し、リスクをカバーする。
つまり信用力が低いほど、貸し倒れのリスクを考え金利は高くなるのだ。

(2)期間
借入が短期間であれば、借り手の信用力は大きくは変わらない。しかし、5年、10年と借入期間が長期になるほど、その間に借り手や経済に何が起こるかわからないので返済のリスクが上昇する。
だから通常は借入期間が長くなると、そのリスクをカバーするために金利が高くなる

(3)需給
景気が好転してくると、ビジネス拡大のために資金を借りたい人が増える。そんな時は、借入金利を引き上げても借入希望者は集まるので、金利は上昇する。一方、景気が暗転すると、ビジネスの雲行きもあやしくなり投資を控えることから、借入希望者は減る。そのため、借りてもらうために金利を引き下げ、借入希望者を募ることになるので、貸出金利が低くなる。
資金需要が増えるほど金利は高くなる、ということだ。

経済も企業も生き物であり、(1)、(2)、(3)の要因は常時変動するので、金利も常時変動することになる。

融資や貸出といった、銀行のローン金利の決定に関しては、さらに別の要素がある。それは借り手となる個人や企業と、貸し手となる銀行との個別の相対交渉だ。貸し出し期間などの表面的な条件だけを見て、多くの銀行が同時に入札に参加して決まるものではない。
だから、借入希望者が同じ日に同じ条件で複数の銀行に融資を依頼しても、下図のように銀行によって異なる金利が提示される。

 【相対交渉で決まる金利】




借入希望者は、提示された金利をもとに、取引銀行を決めることとなる。
一物一価的に取引所で価格決定が行われる株式とは異なり、個別の相対交渉で借り入れ金利が決まるのが銀行のローン金利なのだ。

今回のまとめ
金利を決める主な要素は(1)信用、(2)期間、(3)需給の3ファクターである。
銀行のローン金利は個別の相対交渉で決まるもので、一物一価的に取引所で価格決定が行われる株式とは異なる。

第23回「金利の決まり方(後編)」は、5月24日(金)に掲載予定です。
銀行のローン金利の動き方は・・・

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執筆者プロフィール

春山 昇華(はるやま しょうか)
1978年京都大学法学部卒。87年から英国・ロンドンにて株式と債券による国際分散投資に従事。オフショア登録ファンドでトップの成績を記録。帰国後は、国内系・外資系の投資顧問会社などで年金基金の運用に従事したのち、投信の立ち上げと内外株式のCIOなど多彩な活躍。
個人投資家による投資立国の必要性を感じ、投資知識の普及を目指して96年よりネットで情報を提供する。現在は個人投資家を対象に春山ゼミを主宰するとともに、企業向けのアドバイスも行っている。
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